これまで、PEファンドというプレーヤーの意義や影響力について見てきました。
とは言え、投資家の皆さんが気になるのは寝ても覚めても株価でしょう。
今回はPEファンド傘下から上場した企業の株価を追ってみました。
IPO後の株価推移
下記は2014年以降でIPOしたPEファンド傘下企業の株価パフォーマンスを纏めたものです。
結論としてはファンドに大きく依存するという結果になりました。
ファンドによって大幅上昇する銘柄がある一方で、大幅下落する銘柄もあります。
(TOPIX差異で見ると、最高ではBain Capital傘下のすかいらーくが+27.8%、最低ではPolaris Capital傘下のVOYAGE GROUPが-54.2%)
米国ファンドの圧倒的なパフォーマンス
PEファンドのパフォーマンスを見る上で、やはり目立つのはBain CapitalやCarlyleを筆頭とした米国ファームの高いパフォーマンスでしょう。
Carlyleはソラスト+15.0%、ツバキ・ナカヤマ+18.7%、Bain Capitalはすかいらーく+27.8%です。
元々PEファンドのノウハウは属人的であると言われる中で、米国ファームと日本等のアジア発祥のファームではまだまだ差がありそうです。
欧米ファームからの人材移籍等を通して日系ファンドの活躍も目立つようになってきた昨今ですが、新聞メディアで目立つのはKKRなどの外資プレーヤーであり、案件獲得から高リターンでのExitという金融魔術を使い熟すにはもう少し時間が掛かるのではないでしょうか。