さて、前回の続きです。
(前回行いましたダイイチの分析はこちらになります)
株価・倍率
株価は5年間通して上昇傾向にあり、5年前と比較し約2倍上昇しました。
その間、瞬間風速的な形での高値⇒下落⇒横ばいというパターンを2回繰り返しています。
株価が2倍になったとはいえ、競合と比較してPERはかなり低い水準に留まっています。
市場の見通しにも大きく依存しますが、割安である可能性が高いです。
市場の見通し
食品スーパー市場は全国的に2010年から2013年にかけて減少傾向にあったものの、現在は回復傾向にあります。
一方北海道は全国平均と同様の動きをしていますが、既に2010年の水準を上回る水準まで拡大している状況です。
店舗数については全国および北海道共に増加傾向にあります。
(北海道は2013年に一度大きく減少していますが)
市場が僅かな減少(全国)又は僅かな増加(北海道)である中で店舗数が増加傾向にあるということは、一店舗当たりの売上高が減少していることになります。
前回も分析した通り、現在は分散市場から寡占市場へと大きな動きがあり、生き残った企業が利益を享受すると想定されます。
北海道は僅かなら市場が拡大しており、7&iグループという強力なスポンサーもいることから、寡占市場化に向けた戦いでシェアを拡大し、利益を享受できる可能性が高いとみています。
目標株価
最後に簡易的ではありますが、目標株価(ターゲットはFY19)について書いておきます。
現在の一株当たり純利益が150.6円、株価が1,194円(2017/3/23時点)、PERが7.9倍
利益成長率とPERの感応度分析結果が下記になります。
利益成長率は、北海道食品スーパー売上高成長率(12-16)である1.05%とその半分、及びゼロ成長の3ケース
PERは競合企業平均である20.8倍を最大とし、競合平均と現在値の平均値、現在値の3ケース
最大ケースだと3,238円という試算になりました。
個人的には鋭い成長が見込まれていない産業でPER 15倍を超える水準は割高であると考えているので(物凄い利益成長率が見込まれている場合は別ですが・・・)、PERが真ん中のケース(14.4倍)が妥当な水準ではないかと考えています。
従って、2,100~2,200円の水準が目標株価になると考えています。