今回はコンドーテック(7438)について分析を行いたいと思います。
コンドーテックは東証1部上場で、時価総額は265億円(2017/3/21時点)
企業概要
コンドーテックは建設資材、鉄構資材、電設資材商社であり、建設資材、鉄構資材については製造部門も自社で有しています。(約40%を自社生産)
事業構成
産業資材をメイン事業(60%)とし、鉄構資材及び電設資材が残り40%を占めているという事業構成になっています。
企業概要の図を見ると、調達、製造、販売の部分で他事業との繋がりがなく、電設資材事業だけ浮いているように見えます。
これは電設資材を手掛ける三和電材という企業(現連結子会社)を2010年に買収し、新規領域に進出したためです。
ここに、コンドーテックという会社の面白さがあります。(この辺は次回詳述します)
競争優位性
コンドーテックの特徴として挙げられるのは製造機能を有しているということです。
建材・住設資材市場は需要家が多用であることから、卸を通すことが一般的です。
つまり、メーカーが卸を中抜きして、需要家に直販することが難しい市場構造になっています。
その市場原理を活用し、コンドーテックは自社ブランド製品の製造を行い、商社としての強みである自社の営業ネットワークに流しています。
この動きは小売店がPBを展開する動きに非常に類似しています。
顧客と直接接点のあるコンドーテックはニーズを汲み取り製品に反映することが可能です。
また、流通マージンがなくなるので、同程度の質の製品であってもより安い価格で販売が可能です。
これで、製品の機能・品質、価格の面で競合と差別化ができるのです。
業績
コンドーテックの業績は見ての通り、右肩上がりで拡大しています。
ROS 6%台はパッと見では低く見えますが、薄利ビジネスである卸業界ではかなり高いです。
これは先ほどの述べた、自社ブランド製品を販売していることが起因しています。
ここまで現状を見てきましたが、自社の強みを活用し、競争優位性を築いており、結果として、ROSで競合を凌駕し、業績も拡大しており、魅力的な企業である可能性が高いです。
次回は戦略志向や現状の株価水準を踏まえ、目標株価について分析を行いたいと思います。