今回は昨年末から投資を始めた平安レイサービス(2344)について分析を行いたいと思います。
企業概要
平安レイは東証JQS上場で、冠婚葬祭サービス大手の企業。
時価総額は143億円(2017/3/9時点)
神奈川県を中心にドミナント戦略により地域を拡大中。
事業構成(FY16)としては、葬儀式場の運営を行う葬祭事業(81.9%)、介護施設の運営を行う介護事業(10.5%)、結婚式場の運営を行う冠婚事業(5.0%)、互助会の管理・運営を行う互助会事業(2.5%)となっています。
セグメント分けしていますが、葬祭事業の一本足打法です。
まず現状を見ていきたいと思います。
業績推移
業績は、売上高、営業利益共に横ばいでの推移となっているが、安定して高い利益率を獲得している状況です。
これは、競合と比較しても圧倒的に高い利益率となっています。
競争優位性
競合と比較し、圧倒的に高い利益率を獲得している理由は、
①低コストオペレーションの徹底、②その他事業からの送客スキームの確立
の2点が挙げられます。
①低コストオペレーションの徹底
平安レイはドミナント戦略により3つの点で低コスト化が可能となっています。
地域を知り尽くしているからこその「出店の効率化」、特定地域に店舗が密集しているからこその「人材配置の効率化」、「物流の効率化」を実現しています。
②その他事業からの送客スキームの確立
実は、主事業である葬儀事業の他の事業が絶妙な送客機能を果たしています。
以下、平安レイHPより抜粋。
まず将来的に費用が必要となる結婚式や葬式等に向けて会費を積み立てることを目的とした互助会事業が早期に顧客層を確保。(3世代に渡り加入している世帯もあるとのこと)
ドミナント戦略により、地域の信頼を勝ち得ているからこそなせる業。
(余談ですが、僕自身が最も好きな戦略の一つがこのドミナント戦略です)
そこから結婚式⇒介護⇒葬式の順で送客を行います。特に介護⇒葬式はほぼシームレスに送客が行われます。
株価・倍率
そんな平安レイの株価ですが、昨年の8月頃から順調に値を伸ばし、現在は直近5年で高値にいる状態です。
但し、現状だけを見ても(将来の成長余地を織り込まなくても)、競合と比較してまだ割安であると考えられます。
ここまでで現状の分析を行いました。
次回は将来の葬儀市場の見通し、及び平安レイの戦略を踏まえ、目標株価について書きたいと思います。