経営コンサルの割安株分析

現役経営コンサルタントが中長期保有を前提に中小型株を中心に分析。自身の専門性や調査・分析範囲(能力)に限界がある中で、様々なバックグラウンドを持つ方々との意見交換を行うことで、割安株への投資を実現することが目的です。

企業分析

日本アセットマーケティング(8922)2017年3月期決算

5月8日に以前当ブログで分析を行った日本アセットマーケティング(以下、JAM)のFY2017の決算が発表されました。 www.con-invester.com www.con-invester.com FY2017決算結果 結論から申し上げると、すばらしい決算内容でしたが、一部気がかりなところがある…

ユニゾホールディングス(3258)2017年3月期決算

4月27日に当ブログでも分析を行ったユニゾHDの2017年3月期決算が発表されました。 www.con-invester.com www.con-invester.com FY17決算結果 結果は、売上高、営業利益は共に前年同期や半年前の予測を上回る水準でしたが、当期純利益は逆にどちらも下回る水…

タケダ機械(6150)2017年5月期3Q決算

少し前になりますが、以前当ブログで分析を行ったタケダ機械が3Q決算を発表したので、そちらの結果を振り返りたいと思います。 以前行いましたタケダ機械の分析はこちらになります。 www.con-invester.com www.con-invester.com FY17 3Q決算結果 結論から申…

ウエストホールディングス(1407)企業分析②

さて、前回の続きです。(前回行いましたウエストホールディングスの分析はこちらになります) www.con-invester.com 戦略と競争優位性 ウエストの戦略は「日本版シュタットベルケ」であり、それを可能にし、競争優位性を築いているのが「ネットワーク力」で…

ウエストホールディングス(1407)企業分析①

今回はウエストホールディングス(1407)の分析を行いたいと思います。ウエストホールディングス(以下、ウエスト)は東証JQS上場で、時価総額は214億円(2017/4/26現在) 企業概要 ウエストは太陽光発電デベロッパーです。自治体や住宅向けに、太陽光発電の…

迷走中の大塚家具(8186)と過度な期待

この1~2週間くらい、再び大塚家具の今後について記載される記事が増えてきたので、日経ビジネスの下記の記事についての見解を述べながら、今後の動向について今一度確認したいと思います。 business.nikkeibp.co.jp 真の差は"強み"が明確か否か まず、大塚家…

メガネスーパー(3318)の次の一手~ウェアラブル端末子会社設立

以前、本ブログで分析を行ったメガネスーパーがウェラブルメガネ事業を行う子会社の設立を発表しました。 www.nikkei.com 以前の分析では、メガネスーパーの状況について下記のように書きました。 但し、そうした新規事業が未知数であり、ウェアラブル端末と…

スタジオアリス(2305)企業分析②

さて、前回の続きです。 (前回行いましたスタジオアリスの分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com 写真館事業の比較 前回、「スタジオアリスとキタムラの写真館事業は収益性を分ける大きな差異はない」と記載しましたので、改めて両社の写真…

新報国製鉄(5542)と半導体製造装置需要

4月19日に日本半導体製造装置協会が、3月の日本製半導体製造装置BBレシオを発表しました。 www.nikkei.com BBレシオとは、3カ月移動平均の受注額を同・販売額で割った値です。同レシオが1を上回ると需要が供給よりも多いことを示しますが、3月が1を上回っ…

スタジオアリス(2305)企業分析①

今回はスタジオアリス(2305)の分析を行いたいと思います。 スタジオアリスは東証1部上場で、時価総額は392億円(2017/4/19現在) 企業概要 スタジオアリスは子ども写真館の運営を主力事業としており、路面店やショッピングセンター内、トイザらス内へ出店…

コメダホールディングス(3543)企業分析③

さて、前回の続きです。 (前回行いましたコメダホールディングスの分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com 競争優位性 まずコメダは下記ポジショニングの「ゆったり系」にカテゴライズされます。 価格帯的に競合となるのは星乃珈琲等ですが…

コメダホールディングス(3543)企業分析②

さて、前回の続きです。 (前回行いましたコメダホールディングスの分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com のれんの意味合い 前回の分析で、コメダに異常なのれんがあることが分かりました。 異常なのれんがあるということは、それだけ減損…

コメダホールディングス(3543)企業分析①

今回はコメダホールディングス(3543)の分析を行いたいと思います。コメダホールディングス(以下、コメダ)は東証1部上場で、時価総額は791億円(2017/4/8現在) 企業概要 コメダは名古屋発祥の喫茶店で、郊外の路面店中心の店舗展開とボリューミーなモー…

スカラ(4845)企業分析②

さて、前回の続きです。(前回行いましたスカラの分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com 株価 ソフトブレーンとのやり取りで失ったものは多く、”行儀の悪さ”というイメージが蔓延してしまいました。 株価は16年8月からおよそ3か月で一気に値…

スカラ(4845)企業分析①

今回はスカラ(4845)の分析を行いたいと思います。スカラは東証1部上場で、時価総額は137億円(2017/4/6現在) 企業概要 スカラは、ASPサービス会社です。(ASPについては後段で詳述)今年の1月から3月にかけて営業支援システムを手掛けるソフトブレーン(4…

ユニゾホールディングス(3258)企業分析②

さて、前回の続きです。(前回行いましたユニゾホールディングスの分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com 株価・水準 2012年4月から上昇を続けていましたが、2015年8月に6,240円を付けると、下落を始め、現在は直近高値の半値以下で推移して…

ユニゾホールディングス(3258)企業分析①

今回はユニゾホールディングス(3258)の分析を行いたいと思います。 ユニゾホールディングス(以下、ユニゾ)は東証1部上場で、時価総額は656億円(2017/4/3現在) 事業構成 ユニゾは不動産事業とホテル事業を展開しています。 構成比率(FY2016)は不動産…

不動テトラ(1813)企業分析②

さて、前回の続きです。 (前回行いました不動テトラの分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com 市場見通し これまでの繰り返しで恐縮ですが、国内の建設需要は短期的には東京五輪関連施設需要、都市部の建設プロジェクト需要、国土強靭化基本…

不動テトラ(1813)企業分析①

今回も読者の方からリクエストがありました不動テトラ(1813)について分析を行いたいと思います。 不動テトラは東証1部上場で、時価総額は371億円(2017/3/28現在) まず今回は現状確認を行いたいと思います。 企業概要 不動テトラは土木工事や地盤改良工事…

ツカモトコーポレーション(8025)企業分析②

さて、前回の続きです。 (前回行いましたツカモトの分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com 主要事業の見通し 中計では、「コア事業の確立」「不採算事業の再建」「新規事業領域の確立」を掲げています。具体的にどの事業がコアで不採算なの…

アドバンテッジパートナーズによるメガネスーパー株売却の影響について

昨日、APが変更報告書を提出し、16日、17日メガネスーパー保有株の一部を売却したことが明らかになりました。 本日はその影響について考えてみたいと思います。 バイアウトファンドとは? 今回の売却の影響を探る上で、一度バイアウトファンドについての理解…

ツカモトコーポレーション(8025)企業分析①

今回は読者の方にリクエスト頂きましたツカモトコーポレーション(8025)について分析を行いたいと思います。 ツカモトコーポレーション(以下ツカモト)は東証1部上場で、時価総額は51億円(2017/3/27現在) 東証1部における時価総額下位順では41番目にあた…

新報国製鉄(5542)企業分析②

さて、前回の続きです。(前回行いました新報国製鉄の分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com 株価・PER 業績の拡大と共に株価は順調に上昇しており、5年前と比較して株価は約5倍になっています。(直近高値は約8倍) 株価は5倍になったとは…

新報国製鉄(5542)企業分析①

今回は新報国製鉄(5542)について分析を行いたいと思います。新報国製鉄は東証JQS上場で、時価総額は42億円(2017/3/25時点) 企業概要 新報国製鉄は鋳鋼品中堅メーカーです。鋳鋼品とは、高炉などを使って鉄鉱石から製造したくず鉄を鋳造したものを指しま…

ドリームインキュベータ(4310)企業分析②

さて、前回の続きです。 (前回行いましたドリームインキュベータの分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com 株価推移 株価は上下動を繰り返していますが、これは投資先のEXITの思惑が主導となり、動いているものと想定されます。 ここまで市…

ドリームインキュベータ(4310)企業分析①

今回はドリームインキュベータ(4310)について分析を行いたいと思います。 ドリームインキュベータ(以下DI)は東証1部上場で、時価総額は224億円(2017/3/23時点) 企業概要 DIは2000年に当時ボストンコンサルティンググループの日本代表であった堀宏一氏…

ダイイチ(7643)企業分析②

さて、前回の続きです。 (前回行いましたダイイチの分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com 株価・倍率 株価は5年間通して上昇傾向にあり、5年前と比較し約2倍上昇しました。 その間、瞬間風速的な形での高値⇒下落⇒横ばいというパターンを2…

ダイイチ(7643)企業分析①

今回はダイイチ(7643)について分析を行いたいと思います。 ダイイチは東証JQS上場で、時価総額は68億円(2017/3/22時点) 企業概要 ダイイチは北海道の食品スーパーで、帯広、旭川、札幌に店舗展開しています。 2013年にイトーヨーカ堂と業務・資本提携を…

コンドーテック(7438)企業分析②

さて、前回の続きです。(前回行いましたコンドーテックの分析はこちらになります) con-invester.hatenablog.com 株価・倍率 業績の拡大に伴い株価も順調に上昇しています。 但し、競合と比較しPERが高いという水準ではなさそうです。(低いという訳でもあ…

コンドーテック(7438)企業分析①

今回はコンドーテック(7438)について分析を行いたいと思います。コンドーテックは東証1部上場で、時価総額は265億円(2017/3/21時点) 企業概要 コンドーテックは建設資材、鉄構資材、電設資材商社であり、建設資材、鉄構資材については製造部門も自社で有…