さて、今回は読者の方からリクエスト頂きました、ライトアップ(6580)を分析したいと思います。
企業概要
ライトアップは、2002年に元サイバーエージェントのコンテンツ部門メンバーが中心になり設立した会社になります。
そして、創業から16年後の2018年6月に東証マザーズに上場しております。
時価総額は73億円(2018/8/22時点)という規模感になります。
「全国、全ての中小企業を黒字にする」をミッションとして掲げています。
事業概要
そんなライトアップの事業は大きく二つで、①クラウドソリューション事業、②コンテンツ事業になります。
①クラウドソリューション事業
クラウドソリューション事業は、大きく二つに分かれるようです。
まずは、Jエンジンという「経営課題解決エンジンサービス」です。
この検索エンジン自体は使用は誰でも無料でできるので、気になった方は是非使ってみてほしいのですが、自社の経営課題や状態を検索すると、それに対するソリューションが一覧で出てくるというサービスになります。
例えば、「起業」と打つと、「こんな補助金が受けれるかも」みたいな資金的な情報から、「こんな研修どうですか」という研修情報が出てきます。
ライトアップの収入としては、ここで出てきた研修の受講料や、実際に補助金が受けれるか、受けるにはどうすれば良いか相談したい的なニーズに対するコンサルティング料になります。
もう一つが、JDネットという「共同仕入れネットワークを介したIT商材の仕入・開発サービス」です。
このJDネットは、中小企業とのネットワークを活用して、「商材を売りたい企業」と「商材を安価で使用したい中小企業」をマッチングするプラットフォームになります。
大企業と違い、規模が小さい中小企業でも、それを束ねれば、それなりの規模になるので、「売り手」から見たら営業コスト削減につながります。
また、「買い手」の中小企業も、特別価格で商材を購入できるというメリットがあります。
収益としては、「売り手」の登録料と販売マージンになります。
②コンテンツ事業
コンテンツ事業はベンチャー企業がよくやるメルマガ制作代行、SNSマーケティング支援、Webコンテンツ企画・制作になります。
もともとサイバーエージェントのコンテンツ部門の方々が立ち上げた会社だけに、ライトアップも初期の頃はコンテンツ事業が主力の企業でした。
コンテンツ事業で培った中小企業とのコネクションを基に、徐々にクラウドソリューション事業にシフトしていったという形でしょうか。
ちなみに、セグメント別の売上割合を見ると、クラウドソリューション事業が76%、コンテンツ事業が24%という割合になっています。
業績
業績は順調に成長しております。
ただ、2014年以前の業績が分からないので、飽く迄仮定の話ですが、この業績の推移を見ると、2014年以前も赤字だったように想像できます。
となると、創業から13,4年赤字だったということになります。
イケイケどんどんで成長してきたわけではなさそうです。
とは言え、足元の経常利益率を見ると、26.4%という高収益企業であることが分かります。
ちなみに、FY2018は有価証券報告書にてセグメント別の営業利益を公開しているのですが、それを見ると、クラウドソリューション事業のROSが40.9%、コンテンツ事業のROSが32.9%となっています。
今回は企業概要をざっと見てみました。
次回は、ライトアップの競争優位性と株価見通しについて分析したいと思います。