今回は読者の方にリクエスト頂いたシステムロケーションについて分析したいと思います。
企業概要
システムロケーションはJASDAQ上場で、時価総額は53億円(2018年2月2日時点)。
オートリースやレンタカーなど自動車関連ファイナンス事業者向けの業務支援会社として事業を開始しました。
1993年にはリース期間の終了した車両を中心としたオークション事業を開始。
その後、オークションの入札会システムや残価設定システム、電子カタログなどの各種システム開発、業務支援Webサイトの構築などを手がけることで成長してきました。
現在は、システム事業をコアする方針を掲げ、2017年3月に中古車オークション事業から撤退しています。
事業概要
前述の通り、システムロケーションは中古車オークションから撤退し、システム事業に注力しています。
※上記の再販業務支援は2017年3月に撤退。
具体的には、膨大な車両取引データをもとに独自の統計分析をすることにより中立で標準的な車両価値を算出できるシステムや電子カタログなどの各種システム開発、業務支援Webサイトの構築などを手掛けています。
とまぁHPに書いてあるようなことを取り敢えず記載しましたが、「人力で不透明な値付け」をしている事業者に対して、「データに基づくシステム化した値付け」という価値を提供しています。
これまで手間をかけて、なおかつ精度にばらつきが出てしまっていた作業を、より安価に、より高い精度でできるようになるわけです。
業績
さて、業績です。
ROSがFY2014以降、継続して20%を超える高収益企業となっています。
一方でFY2015を境に売上高、営業利益ともに絶対額は減少傾向にあります。
これはオークションへの出品台数減少という市場由来の原因があったようです。
出品台数が減る=システムロケーションが顧客とする出品者の販売数が減る、ですから、結果としてシステムロケーションの売上高が減少していく形になります。
実際に市場データを見ていくと、中古販売台数は微減ではありますが、確実に減少しています。
今後はカーシェアの普及により、自動車の販売台数自体がどんどん減っていくことが予測されていますから、国内の流通量に頼らない収益の柱を確立していくことが求められてくると思います。
一方、そんな業績とは真逆に2016年8月から株価は上昇傾向。
現状は直近3年高値に迫る勢いで、2016年8月から約3倍の株価になっています。
(1年半で株価3倍・・・)
この株価の動きが今後の続いていくのか、はたまた一過性のものなのか。
次回はシステムロケーションが描く戦略を紐解きながら、目標株価について分析したいと思います。