8月4日に日本アセットマーケティングの2018年3月期1Q決算がありました。
無難な決算結果とは裏腹に、株価が大きく下げているので、決算の解釈および今後のスタンスについて纏めておきたいと思います。
日本アセットマーケティングには重要な"無難な"決算結果
売上高は前年同期比で+5.0%となった一方、営業利益が-0.7%となりました。
これまでの鋭い成長はなく、無難な結果であったという感じです。
日本アセットマーケティングの場合だと"無難な"結果というのはとても重要になります。
2013年にドン・キホーテ傘下になってから、徐々に経営再建を進めてきたものの、業績の安定性や財務基盤等に対して市場からの懐疑的な目があり、割安で放置されてきたという経緯があります。
ですので、"無難な"結果を継続できれば、圧倒的な収益性やドン・キホーテグループへの賃貸というビジネスモデルの安定性などが評価され、割安で放置状態が是正されてくると思います。
それでも株価が下がる理由は不動産バブルへの懸念!?
そんな"無難な"決算とは裏腹に株価は大きく下げる結果となりました。
一か月前から10%程度下げていますね。
そもそも、日本アセットマーケティングに限らず、不動産に分類される企業の株価パフォーマンスはイマイチな状態がありました。
前週比で言えば不動産は全業種の中で下から7番目のパフォーマンスで、前年比で言えばワースト2位のパフォーマンスです。
これは日銀の金融緩和限界説や、欧米中央銀行による金利引き上げなどが不動産業にネガティブインパクトがあることもありますが、それ以上に世界的な金融緩和により不動産バブルが形成されていることが大きそうです。
僕の知人で不動産投資を行っている投資家によると、「日本では高くて不動産が買えない状態」だそうです。
仮に不動産バブルが弾ければ、資産価値は急落し、不動産を抱える日本アセットマーケティングも減損嵐に見舞われることとなります。
ですが、です。
そもそも今の状況がバブルなのかは弾けてみるまで分かりませんし、仮に減損が発生しても、所詮キャッシュアウトがないので、別に投資家に帰属するキャッシュの総量が変わるわけではありません。
勿論、減損からの債務超過になれば話は別ですが、日本アセットマーケティングの財務基盤は順調に回復しており、そこまで懸念するような話ではないかなと。