5月8日に以前当ブログで分析を行った日本アセットマーケティング(以下、JAM)のFY2017の決算が発表されました。
FY2017決算結果
結論から申し上げると、すばらしい決算内容でしたが、一部気がかりなところがあるという感じです。(後段で詳述)
前年同期比は、売上高:11.5%、営業利益:9.7%という結果でした。
同時に発表されたFY2018見通しも、底堅く推移という形で非常にポジティブです。
株価推移
ところがどっこい、発表直後に株価は急落してしまいました。
(一時、141円から130円に急落)
本当、株式市場って分からないなぁと思いながら決算短信を見直すと、FY2018の純利益が46%減になる見通しになっていました。
ではなぜ46%も減るかという背景を探っていくと、意外な発見がありました。
46%減になった理由は、FY2018に何か悪いことが起きることが予測されている訳ではなく、FY2017は武蔵小杉の物件の売却益が加算されており、FY2017値が異常値であったためです。
この異常値の原因である武蔵小杉の物件の売却益74億円をFY2017の純利益から差し引くと、純利益は112億円から38億円になり、前年同期から減益という結果になるため、それが失望売りを誘った可能性もありますね。
(本業での利益はむしろ増加しているので問題ないと思いますが)
JAMが割安である2つの理由
とは言え、僕自身はJAMが割安だと考えています。
①PER水準
まず、PERが低水準だと思います。
ROSが40%を超える化け物級の収益性を誇りながら、ドン・キホーテグループへのコバンザメ戦法で今後も成長余地があります。
仮にFY2018の純利益見通しで計算した場合でも、PERは11.1倍なので十分割安であると考えられます。
②自己資本比率
これまでJAMが割安で放置されていた最大の要因は自己資本比率の低さであったと想定されます。
ところが、今期発表では大幅に自己資本比率が改善しており、もはや不安要素はありません。